リハビリテーションセンター
365日休みのないリハビリテーションを行っています。
リハビリテーションの特色
済衆館病院のリハビリテーションでは、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられることを目指しています。
リハビリテーション(Rehabilitation)は、『re(再び・戻す)』と『habilis(適した・ふさわしい)』から成り立っています。機能回復にとどまらず、『人間らしく生きる権利の回復』、つまりは『自分らしく生きる』ための広い範囲の意味と活動が含まれています。
当院は、循環器・呼吸器・脳血管疾患・運動器・がん・摂食嚥下・認知症・透析などのリハビリに対応できる体制をとっています。地域最大面積のリハビリテーションセンターであり、地域最大数のリハビリテーションスタッフを擁しています。
急性期・回復期・外来・デイケア・訪問リハビリ・予防リハビリまでの治療が連携して行われており、分断されることのないリハビリを実施しています。また、歩行分析装置・上肢用ロボット型運動訓練装置「ReoGo-J」・嚥下訓練機器などの各種リハビリ機器を導入しており、患者さまの最大限の機能回復を目指しています。
外来リハビリーテーションにおきましては、一部対応していない疾患及び診療科がございます。
詳しくは患者支援センター(直通)0568-21-1732へお問い合わせください。
庭園の季節感を感じながら
ガラス張りの大きな窓からは植物や畑が見え、入院生活だけではなかなか気づきにくい季節感を感じながらリハビリに取り組んでいただけます。
屋外には歩行練習や車椅子での段差昇降練習をするスペースがあり、より退院後の生活を想定した訓練を行えるようになっています。
4種類の地面の素材の違いにより応用的な動作練習も行えるようになっています。
また、公道に沿った北側庭園は患者さまや地域の方々の憩いの場にもなっています。
包括的心臓リハビリテーションのご案内
済衆館病院では、患者さまの体力や症状に合わせた心臓リハビリテーションをご提案しています。
循環器内科医による定期的な検査と薬物療法に加え、リハビリチームが中心となり、患者さまの身体機能の向上や生活習慣改善のための、運動療法を中心としたプログラムを実施しております。
また、心不全入院を繰り返さないように、患者さまやご家族への薬剤指導・生活指導・栄養指導なども行っています。
●患者さまへ
心臓リハビリテーションにつきましては、当院の循環器内科医が患者さまの状態を診ながらご案内しています。また、お住まいの地域のクリニックに通院いただきながら、当院の心臓リハビリテーションをうけることのできる体制も整っています。
●地域のクリニックの先生方や介護領域の方々へ
当院では『地域全体で患者さまを支える診療』を展開しております。必要時にはご受診・ご紹介をお願いいたします。詳しくは、こちら でご案内しています。ご不明な点などは、お気軽に患者支援センター(地域医療連携の窓口)にご連絡ください。
パンフレット
心臓リハビリテーションのご案内
心臓リハビリテーションについてはパンフレットPDFもご参照ください。
- 心臓リハビリテーションを受けられる疾患
- 外来心臓リハビリテーションにおける運動療法と疾患管理
- 実施期間の目安と負担額
- 通院が困難な方向けの『送迎サービス』
などについてご案内しています。
理学療法
筋力・関節可動域・耐久性などの身体機能や、座る・立つ・歩くなどの基本動作能力の回復・維持を目的にリハビリを行います。
関節の動きの幅、筋力、動作の分析などを用いて痛みや身体機能の検査・評価を行います。心肺運動負荷試験など、医師や多職種と連携して実施することもあります。その結果に基づいて、温熱や電気などの物理的手段を治療目的に利用する物理療法や、膝の曲げ伸ばしといった簡単な運動から歩行や日常生活に耐えうる筋力・心肺機能の向上までを行う運動療法などを用いて、自立した日常生活を送れるように支援しています。
作業療法
『その人らしい生活』を取り戻すことを目標にリハビリを行います。
作業療法の『作業』とは、ひとの日常に関わる全ての諸活動を作業と呼び、食事をすること、着替えること、買い物をすること、掃除をすることなどが含まれます。
身体症状、高次脳機能(思考、判断、問題解決など脳の中で行われる複雑な活動)、精神面、自宅環境・用具など生活行為に関わる要素を多角的に分析し、日常生活を再び行えることを目標にリハビリを実施します。
医師、看護師等と連携して認知症のチーム医療に参加しています。また手外科のリハビリや福祉住環境の相談にも対応できる体制を整えております。
言語聴覚療法
コミュニケーションと摂食嚥下の回復・維持を目指しリハビリを行います。
コミュニケーションにおける障害の原因として、言語、聴覚、発声・発音、認知などの機能障害が挙げられます。これらのメカニズムを明らかにするために、様々な検査を実施し、症状を評価します。そして、その結果に基づいて、訓練、指導、助言などの支援を行っています。
食べ物を噛んで飲み込むことがうまくできない摂食嚥下の障害においても、各種検査・評価を実施し、安心・安全に口から食事摂取できるよう訓練や食事環境の調整などを行っています。摂食嚥下支援チームの一員として、医師・歯科医師・看護師・放射線技術士・栄養士等と連携し、チームアプローチをとっています。
リハビリテーション機器
様々な疾患に対応できるように多種多様なリハビリ機器を揃えています。
- 1体重免荷式トレッドミル歩行トレーニング
- 2体幹2点歩行動揺計『THE WALKING』
- 3足底圧センサー『Waltwin』
- 4NUSTEP(ニューステップ)
- 5インボディS10
- 6上肢用ロボット型運動訓練装置『ReoGo-J』
- 7IVES
- 8ジェントルスティム
- 9バイタルスティム
1体重免荷式トレッドミル歩行トレーニング
吊り下げ式の免荷装置を使用して、患者さまの体重の一部を吊り上げながらトレッドミル(ウォーキングマシン)上を歩く練習を実施することです。
2体幹2点歩行動揺計『THE WALKING』
無線式のセンサーを脊椎(背中)と仙骨(腰)に付け、10m程度歩くことで歩行解析することができます。
転倒の危険性を知ることもできます。
3足底圧センサー『Waltwin』
足底圧を測定することで歩行、姿勢、バランスなどの問題や異常を評価します。
履いている靴にセンサーを入れてふくらはぎに中継ボックスを装着することで、歩行時の足の裏の圧力がタブレットPCに表示されます。これによって、目で見ることができない足の裏の圧力の状態を客観的に把握できます。
4NUSTEP(ニューステップ)
有酸素・筋力トレーニングが行える機器です。
背もたれや肘掛けがあるので、安全かつ効果的に行える訓練器です。フットステップとハンドルレバーが連動する仕様になっているので、上肢と下肢の単独運動だけでなく、上下肢を使った全身運動も可能です。
5インボディS10
体水分量・筋肉量・体脂肪量などを測定できます。循環器、腎透析、栄養、フレイルなどリハビリ評価として使用しています。
6上肢用ロボット型運動訓練装置『ReoGo-J』
当院では、上肢用ロボット型運動訓練装置『ReoGo-J』 を導入しています。
脳卒中患者さまの訓練に使用すると上肢機能の改善が期待できるとされている、コンピュータ技術とロボット工学を応用した機器です。
使用においては、作業療法士が症状・障害の程度などによりロボットリハビリテーションに適しているかを専門的に判断します。
リハビリテーションは単に運動・機能回復を意味するものではありません。再び日常生活を取り戻すことが大切です。
『何がしたいのか、どうしてこの運動をするのか、生活のどの動作にむけて進めていくのか』など、日常生活を意識していただきながらロボットを使っていきます。
対象となる方 | 脳卒中片麻痺患者さま |
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操作方法 | 麻痺側上肢を固定し、画面の目標に向けて動かします。 |
使用目的 | 麻痺側上肢の機能向上と日常生活の使用に向けて訓練します。 |
適応患者さまに使用し、患者さまの機能回復と日常生活能力回復に貢献していきます。
7IVES
自らの『随意運動』を引き金に筋肉の動きを電気信号として読み取り、動きに応じた電気刺激を筋肉に与え、治療をサポートする低周波治療器です。
8ジェントルスティム
痛みの少ない干渉波刺激を神経に与えることで、食物を飲み込む反応を速め(嚥下閾値を下げる)、摂食嚥下障害に対するリハビリテーションをサポートする機器です。
9バイタルスティム
摂食嚥下機能の改善を目的とした機器です。
低周波を利用し、摂食嚥下関連筋や筋を支配する運動神経を電気(電流)で刺激することで筋を『収縮』させ、意識的に筋肉を収縮するよりも高い筋力値を引出すことが可能です。
医師紹介
診療科・部門(リハビリテーション科) の医師紹介へ。
リハビリテーション技術科のスタッフ体制・実績等
リハビリテーション技術科のスタッフ体制・実績について、下記項目の詳細データを公開PDFしています。(2024年4月更新)
- スタッフ体制
- 疾患別リハビリ患者割合(実人数)
- 回復期リハビリテーション病棟実績
- 回復期リハビリテーション病棟 疾患別割合
- 院内チーム医療参加
- 専門分野の資格保有者
第53回日本慢性疼痛学会にて当院のスタッフが最優秀演題賞を受賞
当院リハビリテーション技術科 理学療法士 山口修平が第53回日本慢性疼痛学会(2024年2月23日~24日)におきまして、演題『高齢者の運動によって生じる痛みの緩和効果』にて最優秀演題賞を受賞いたしましたので、報告いたします。
当研究は、運動による痛みの緩和効果に、私たちの体に備わっている痛みを自然に軽減させる能力や筋肉量の減少(サルコペニア)が関わっている可能性を明らかにしたものです。
この研究成果は、日本で増加する高齢者の痛みの病態に関する新たな知見を提供し、高齢者の痛みに関する治療の確立の一助になると考えています。
この栄誉ある賞を受賞できたことを光栄に思い、今後も臨床と研究の両面で患者さまへ貢献していく所存です。
この場をお借りしまして、当研究にご協力いただきました患者さまを始め、当院スタッフ、関係各署の皆さまに心より感謝申し上げます。
リハビリテーションセンターへのお問合せ
済衆館病院TOP西館1階 リハビリテーションセンター
病院代表電話0568210811『リハビリテーションセンター 担当者』まで
担当者不在の場合がございます。予めご了承ください。