糖尿病内分泌内科

診療科からのお知らせ

概要・特色

糖尿病およびバセドウ病(甲状腺疾患)などの内分泌疾患をあつかう診療科になります。

当診療科には『著しい高血糖、低血糖発作を繰り返す糖尿病患者さま』以外にも、

  • (かかとなど)、足趾(足の指の先端や指と指のあいだ)の壊疽など糖尿病特有の足の皮膚の障害をお持ちの患者さま
  • 重い糖尿病を合併した肺炎、尿路感染その他感染症をお持ちの患者さま
  • 感冒(かぜ)、胃腸炎などを契機に著しく悪化した糖尿病をお持ちの患者さま

などが入院されています。

糖尿病内分泌内科
診療コラム

2026.07.01 掲載
NEW! 糖尿病の飲み薬の変遷について

現在の日本では、表に示すように多くの種類の飲み薬(経口血糖降下薬)が使用できます。しかし約40年前、糖尿病の患者さまに投与できる飲み薬はSU剤(注)のみでした。

その後、新しい薬剤が次々と登場します。

糖尿病の飲み薬の変遷
薬剤分類 特徴
SU剤 インスリン分泌を促進する
(注)SU剤(スルフォニルウレア剤)は膵臓に作用してインスリン分泌を促し、血糖を下げる薬です。
長い歴史の中で改良され、現在は主に グリメピリド と グリクラジド が使用されています。
ビグアナイド系製剤 世界的な第一選択薬
αグルコシダーゼ阻害薬 食後血糖の上昇を抑える
インスリン抵抗性改善薬 肥満を伴う糖尿病に有効
DPP-4阻害薬 現在広く使用されている
SGLT2阻害薬 心臓・腎臓への効果も期待される
グリニド系薬剤 食後高血糖を改善する
GLP-1受容体作動薬 体重減少効果も期待される
イメグリミン塩酸塩 比較的新しい糖尿病治療薬
糖尿病の飲み薬の変遷その1
αグルコシダーゼ阻害薬の登場

(SU剤やビグアナイド系製剤の黎明期を経て)最初に登場したのがαグルコシダーゼ阻害薬です。

この薬は炭水化物の消化・吸収をゆるやかにすることで、食後の血糖値の上昇を抑える作用があります。また、胃を切除した後に起こる不快な症状(ダンピング症状:食後数時間後の低血糖症状)に有効であることでも知られています。

一方で、国内で劇症肝障害による死亡例が報告され話題となりましたが、適切に使用すれば現在でも有用な薬剤として使われています。

糖尿病の飲み薬の変遷その2
インスリン抵抗性改善薬の登場

次に登場したのがインスリン抵抗性改善薬です。

肥満を伴う糖尿病患者さまに特に効果が高く、ときには『ヘモグロビンA1cが2〜3%低下することもある』という、ほかの薬剤にはない特徴を持っています。

しかし、2種類ある薬剤のうち1つは重症肝障害による死亡例が報告され、日本では販売中止となりました。残る1剤は現在も使用できますが、心不全・むくみ・体重増加といった副作用が注目され、一部の医療者や患者さまの間で敬遠される傾向があります。

糖尿病の飲み薬の変遷その3
再び脚光を浴びたビグアナイド系製剤

以前から存在していたものの、長らく積極的に使われてこなかったビグアナイド系製剤(主にメトホルミン)が再評価され、世界的に重要な薬剤となりました。

欧米では、

  • 腎機能が高度に低下している場合
  • 妊娠中の場合

などを除き、糖尿病治療の第一選択薬として推奨されています。

『まずメトホルミンを使用し、その上で他の薬剤(インスリンを含む)を追加する』という治療方針が国際的な合意として示されました。

豆知識!
妊娠中に使える飲み薬は今も存在しない

これだけ多くの薬剤が登場した現在でも、妊娠中に使用できる“飲み薬”は1つもありません。

今でも糖尿病合併妊娠・妊娠糖尿病の治療に使えるのは、インスリン“注射”のみです。

閉じる

2026.01.26 掲載
体重減少効果も期待できる新しいタイプの糖尿病治療薬『セマグルチド』

これまでの糖尿病治療薬は、

  • インスリン
  • SU剤(経口血糖降下薬)

に代表されるものが主流でした。これらは『血糖値の改善効果には優れているものの、食事管理をきちんと行わないと体重が増加しやすい』、つまり太りやすい薬剤でもあります。

その後、体重に影響を与えにくい薬剤も多く登場しましたが、インスリンやSU剤は現在でも広く使用されています。

近年では、血糖値の改善効果に加えて、体重減少効果も期待できる新しいタイプの糖尿病治療薬が登場しています。そのひとつが『セマグルチド』という薬剤です。

この薬には主に以下の3つの効果があります。

  • 過剰な食欲を抑える
  • 体重を減少させる
  • 血糖値を改善する

『セマグルチド』の効果は、(全く同じ成分でも)剤形や用量によって異なります。

効果が穏やかな順に並べると、以下のようになります。

セマグルチドの剤形や用量による効果の違い
血糖値改善 および 体重減少効果 が穏やかな順 『セマグルチド』の剤形や用量
レベル1(最も穏やか) [経口薬] リベルサス 3mg錠
レベル2 [経口薬] リベルサス 7mg錠
レベル3 [経口薬] リベルサス 14mg錠
レベル4 [週1回の注射製剤] オゼンピック皮下注 1.0mg
レベル5 [週1回の注射製剤] ウゴービ皮下注 1.7mg
レベル6(最も強い) [週1回の注射製剤] ウゴービ皮下注 2.4mg

個人差はありますが、期待できる体重減少はおおよそ2〜3kgから最大で20kg程度とされています。ただし、最も効果が穏やかな、レベル1の『リベルサス3mg錠』でも、5〜10人に1人は吐き気などの副作用が強く、治療を継続できないケースもあります。

閉じる

2025.06.10 掲載
世界初!週1回投与のインスリン注射『アウィクリ』

インスリン療法には現在、

  • 1日1回の注射で時間を問わず(夜中でも可)
  • 食前後いつでも注射することができ
  • 日によって注射する時間が大きくずれてもかまわない

という便利なタイプのインスリンが頻用されていますが、最近、週1回投与のインスリン注射『アウィクリ』が登場しました。

週1回投与のインスリン注射アウィクリ

出典:ノボ ノルディスク ファーマ株式会社

先述のインスリンとの比較臨床試験において効果、低血糖の危険性いずれも非劣性(劣っていないこと)が証明された『アウィクリ』という、週に1回の注射ですむインスリンが使えるようになりました。

対象の患者さまは以下のとおりです。

  • 食べる量または投与カロリーがほぼ一定
    食事量がばらばらの高齢者の方では当然低血糖をおこしてしまうため、一般的に不向きと考えられています。
  • 低血糖に適切に本人または周囲が対応できる

この2つが、導入・切り替えの条件になります。

どうしても家で毎日注射を打つことができない患者さまや、胃瘻からの栄養でカロリーが決まっている患者さまなどで、ご家族の負担を軽減することができます。是非、糖尿病内分泌内科にご相談ください。

閉じる

医師紹介

専門医等資格

  1. 日本糖尿病学会糖尿病専門医・研修指導医
  2. 日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医
  3. 労働衛生コンサルタント
  4. 医学博士(名古屋大学/1997年)

専門分野

  1. 糖尿病
  2. 膠原病

医療に対する方針・理念

信頼される医療

専門医等資格

  1. 日本内科学会内科認定医

専門分野

  1. 糖尿病
  2. 内分泌内科

医療に対する方針・理念

個々の患者さまに最適な医療を提供することを心がけています。

専門医等資格

  1. 日本専門医機構認定内科専門医

専門分野

  1. 糖尿病
  2. 内分泌内科

医療に対する方針・理念

患者さまに真摯に向き合い、共に治療を行います。