リウマチ膠原病内科
診療科からのお知らせ
概要・特色
原因不明の『体の痛み』『関節の腫れ』『発熱や発疹』などは、いわゆる膠原病を疑う症状です。
膠原病とは、体を守るはずの免疫システムに異常が起き、自分自身の体を攻撃してしまう病気の総称です。そのため、全身のさまざまな場所に痛みや腫れ・発熱・発疹といった症状が現れます。関節リウマチは、膠原病の中で最も代表的な病気のひとつです。
対象となる疾患は以下の通りです。
- SLE(全身性エリテマトーデス)
- 皮膚筋炎(多発性筋炎)
- 強皮症(全身性進行性硬化症)
- 顕微鏡的多発血管炎
- 古典的結節性多発動脈炎
- シェーグレン症候群(※1)
- ベーチェット病
- リウマチ性多発筋痛症
- 関節リウマチ(膠原病の中で最も代表的な病気) など
(※1)シェーグレン症候群の確定診断には唾液腺造影が必要となるため、耳鼻科の受診が必要です。
リウマチ膠原病内科
診療コラム
2026.04.06 掲載
NEW! 『トシリズマブバイオシミラー』について
NEW! 『トシリズマブバイオシミラー』について
関節リウマチ(以下、リウマチ)に使用される薬剤の中に、『生物学的製剤』と呼ばれる種類があります。その代表的な薬剤のひとつが『アクテムラ』です。アクテムラは新型コロナウイルス感染症の第1波の際にも使用され、現在では酸素投与を必要とするコロナ肺炎にも適応が認められています。 (※下記アクテムラの特徴をご参照ください)
生物学的製剤の登場により、リウマチ患者さまの関節予後は大きく改善してきました。しかし一方で、経済的負担が大きいため、使用したくても他の薬剤で治療せざるを得なかった患者さまも少なくありません。リウマチは好発年齢が30〜50代の女性に多く、保険診療の3割負担となる方が大部分です。発売当初の薬価は1か月あたり10万円を超え、診察代や検査代を含めると自己負担額が月5万円前後となり、家庭を支える世代の方々にとってはもちろん、多くの患者さまにとって大きなハードルとなっていました。
冒頭の『トシリズマブバイオシミラー』は、先発品であるアクテムラの後発品(バイオシミラー)です。体重50kgの方の場合、月々の自己負担額は約1万円と、かつての5分の1程度まで薬剤費が軽減されています。
適応はアクテムラとほぼ同じですが、(酸素投与を必要とする)コロナ肺炎には適応がありません。すべてのリウマチ患者さまに効果があるわけではありませんが、アクテムラを含む生物学的製剤の優れた臨床効果はすでに確立しており、経済的負担の軽減とあわせて、今後さらにリウマチ患者さまの関節予後の改善が期待されます。
アクテムラの特徴
- 皮下注製剤または点滴製剤である
・皮下注製剤は自己注射が可能
・皮下注は2週に1回(難治例では毎週も可)
・点滴は体重に応じて4週に1回 - MTX(メトトレキセート:世界標準の抗リウマチ薬)との併用義務がない
・単独でも効果を発揮する - 妊娠中も使うことができる
- 酸素を必要とするSARS-COV-2(新型コロナウイルス感染症)肺炎に適応がある(点滴製剤のみ)
2026.01.15 掲載
リウマチの亜型(弟分のような疾患)
『成人発症スチル病』と『RS3PE症候群』
リウマチの亜型(弟分のような疾患)
『成人発症スチル病』と『RS3PE症候群』
リウマチの弟分のような疾患に、以下の2つがあります。
- 成人発症スチル病
- RS3PE症候群
これらの疾患は、いずれもステロイドが奏功します。
成人発症スチル病
- 高熱
- 関節痛
- サーモンピンク疹とよばれる淡い紅斑
(出現したとしても常時でているわけではありません)
の3つが特徴ですが3つそろって同時期に出るわけではなく、診断が難しい疾患のひとつです。
診断に際しては感染症などのよく似た疾患をひとつひとつ除外して診断にたどり着く作業が必要になります。
RS3PE症候群
正確には『圧痕浮腫をともなう血清反応陰性対称性滑膜炎』という長い病名であり、リウマチと異なり手の著しい浮腫(むくみ)と関節痛が特徴です。
2026.01.15 掲載
リウマチによく似た関節炎
リンゴ病を発症させるウイルスによる関節炎について
リウマチによく似た関節炎
リンゴ病を発症させるウイルスによる関節炎について
小児にリンゴ病を発症させる『ヒトパルボウイルスB19』というウイルスがあり、成人ではリウマチによく似た関節炎をひきおこします。
子供がリンゴ病を発症した親など同居する大人が、関節の痛みを自覚する場合には疑う必要があります。
『ヒトパルボウイルスB19のIgM抗体』を測定し診断します。こちらもステロイドが奏功します。
2025.09.25 掲載
高齢者に多い2つの膠原病
高齢者に多い2つの膠原病
膠原病は比較的若い女性に多いという印象を持たれることが多いですが、以下の2つの疾患は高齢者に多くみられる特徴があります。
- 顕微鏡的多発血管炎
- リウマチ性多発筋痛症
これらの疾患は、『最近からだが重い』『なんとなく朝起きれない』といった曖昧な症状で始まることが多く、適切な医療機関を受診するまでに時間がかかる傾向があります。
特に認知症をお持ちの患者さまの場合、診断がさらに困難になることがあります。
高齢者が受診される際には、ご家族の方が症状の経過や体温、食事量などを記録したメモをご持参いただくと、診療がよりスムーズになります。
いずれの疾患も、ステロイド薬による治療が中心となります。
2025.09.25 掲載
関節リウマチによく似た疾患
痛風と偽痛風
関節リウマチによく似た疾患
痛風と偽痛風
膠原病ではありませんが、以下の2つの疾患も関節炎を引き起こし、時に歩行困難になるほどの痛みを伴います。
- 痛風
- 偽痛風
痛風は足の親指の付け根に好発し、真っ赤に腫れ上がって歩行困難になることがあります。偽痛風は膝に多くみられますが、頸椎(首の骨)に発症することもあり、首の痛みや可動制限を引き起こすことがあります。
いずれもステロイド薬が非常に効果的です。
医師紹介
専門医等資格
- 日本糖尿病学会糖尿病専門医・研修指導医
- 日本リウマチ学会リウマチ専門医・指導医
- 労働衛生コンサルタント
- 医学博士(名古屋大学/1997年)
専門分野
- 糖尿病
- 膠原病
医療に対する方針・理念
信頼される医療
専門医等資格
- 日本リウマチ学会リウマチ専門医
- 日本腎臓学会腎臓専門医
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本救急医学会救急科専門医
- 日本透析医学会透析専門医
- 日本移植学会移植認定医
- 日本プライマリケア連合学会プライマリケア認定医
- 医学博士(藤田医科大学/2017年)
専門分野
- 一般内科
- 腎臓内科
- 透析科