当院の体制 当院の防災対策
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救急科の活動報告 能登半島地震 災害派遣報告
災害時の初期対応

安心安全のために非常時への備えも万全です。
平成22年より大規模災害発生時の初期対応訓練を自治体、県、医師会、保健所、消防、警察と連携して行っています。
能登半島地震 災害派遣報告
2024年1月
能登半島地震 災害派遣報告
2024年1月1日、石川県能登半島において大きな地震がおきました。お亡くなりになられた方々に対し心から哀悼の意を表しますとともに、被災され避難しておられる皆さまに対し、重ねてお見舞いを申し上げます。
私ども済衆館病院は、このたび能登半島地震の3つの災害派遣に対応して被災地で活動してまいりました。
- AMAT(全日本病院病院医療支援班)として
1月3日夜から1月6日午前まで、被災した七尾市の恵寿総合病院関連施設の支援に伺いました。当院の救急車1台と搬送車1台で、医師1名・看護師1名・救急救命士2名・事務調整員1名の態勢です。主に『七尾市と穴水町の関連施設への物資搬送』『容体の悪化した患者さまの緊急搬送』『避難されているご高齢の方や障害をお持ちの方々への医療支援』を行いました。 - JRAT(災害時のリハビリテーション支援の一員)として
1月6日から11日まで、当院の理学療法士1名が内灘町から穴水町に派遣され、『災害での避難生活に伴う様々な身体機能低下を防ぐための支援』を行いました。 - DMORT(災害死亡者家族支援チーム)として
1月11日から14日まで、当院救急救命士1名が、『お亡くなりになられたご遺族に対する心のケア』を行うべく輪島市で活動を行ってまいりました。
道路は至る所で亀裂が入り、アスファルトの段差は鋭いためにパンクしてしまう車両も多く、また通行可能な道路自体も限られており、極度の渋滞が発生しておりました。そのような状況の中、懸命な復旧作業を行っておられる建設業者の皆さまのおかげで、少しずつではありますが確実に交通事情は改善してきています。
しかし厳寒の折、避難所での感染の蔓延が危惧されるなど、喫緊の課題は山積しています。いくら局地的な災害であっても、そこに暮らす皆さまに対する継続的な支援は今後も必須であることは全国民が絶えず心に留めておく必要があります。
そして今後生じるであろう東南海地震に備えて、この地方でも日頃からの備えをしっかりとしておく必要を改めて痛感いたしました。
大変つらい年の幕開けとなりましたが、これから確実に良い未来が待っていると信じて、私たちも自助、互助、公助を効果的に組み合わせて地域全体の底力を上げていかなくてはなりません。地域の皆さまとともに、大災害が起きた時の医療のあり方について、更に検討を重ねていこうと思っております。
2024年1月15日
理事長 今村 康宏