知っていればその時役立つ話-その3-

2 皆さんは健康でいるために日頃何か行っていることはありますか? 散歩をする、運動をする、○○を食べる、などさまざまな健康法がテレビや雑誌、インターネットでひっきり なしに紹介されています。中でも手軽な健康法として健康食品やサプリメント等を飲んでいらっしゃる方も多 いと思います。実はこの健康食品やサプリメントはある特定の薬と一緒に飲んでしまうと薬の効果が弱くな ってしまったり、反対に強くなりすぎて副反応が出てしまったりすることがあること(以下、「飲み合わせ」とし ます)をみなさんはご存知ですか?今回は健康食品やサプリメントと薬の飲み合わせについて紹介していきた いと思います。 ワルファリンカリウムは血液を固まらせるビタミンKの働きを抑えることにより血液を固まりにくくする(さら さらにする)薬です。納豆やクロレラにはビタミンKが多く含まれており、ワルファリンカリウムと一緒に飲んで しまうとワルファリンカリウムの効き目が弱くなってしまうことがあります。ワルファリンカリウムを服用中の 方はビタミンKを多く含む食品に注意してください。 体の中にはCYP3A4と呼ばれる酵素(薬を安全な形に分解し、体の外に排出する)があります。グレープフ ルーツジュースはこの酵素の働きを抑えてしまうことが知られています。酵素の働きが抑えられてしまうと薬 が分解されなくなり、薬の効き目が強くなったり長く効きすぎたりして血圧が下がりすぎたり、めまいをおこし てしまうことがあります。この酵素で分解される薬は他にもいろいろありますので一度薬の説明書をよく読ん でみてください。また、グレープフルーツジュースの効果は半日以上続くのでこれらの薬を服用している方は グレープフルーツジュースを飲まないようにしてください。 骨を丈夫にするためにカルシウムが多く含まれている食品を食べたり、サプリメントを飲まれたりしている 方もいらっしゃると思います。しかし、ビタミンD製剤などの薬を服用している患者さんがカルシウム剤を一緒 に飲んでいた場合、まれにカルシウムが過剰になりふるえやしびれなどといった症状が現れてしまうことがあ ります。カルシウムのほかにも鉄、亜鉛、マグネシウムといったミネラルはサプリメントに含まれることも多いの で過剰摂取にならないよう注意して下さい。 コーヒーやお茶などに含まれるカフェインはテオフィリン製剤と似たような構造を持つことが知られていま す。そのため、カフェインが多く含まれる飲み物とテオフィリン製剤を一緒に飲むと薬の作用が強く出てしま い、頭痛や吐き気といった思わぬ症状が起こることがあります。これは他の薬でも言えることですが、薬を服 用する時は水または白湯で飲むようにしてください。 睡眠導入剤や気分を落ち着かせる薬(安定剤)はアルコールと一緒に飲むと薬の効果が強くなることがあり ます。このような場合、まれに記憶がなくなる、意識がなくなる、呼吸ができなくなることがあります。他にも 糖尿病の薬や血圧の薬などでもアルコールと飲み合わせが悪いものがあるので注意してください。 最後に、薬と健康食品やサプリメントの飲み合わせについてはまだまだ分からないことも多く、なぜ一緒に 飲んではいけないのか理由がはっきりしないこともあります。しかし、わかっている悪い飲み合わせを防ぐこ とは可能です。お薬手帳や薬の説明書に書いてないこともたくさんあります。気になったことがあれば、医師 または薬剤師に相談してください。また、お薬手帳にある薬の記録により他の医療機関で処方された薬との 飲み合わせを調べることができますのでお薬手帳を作ったら医療機関ごとに分けず、できれば一冊にまとめ て使っていただくようお願いします。 ①ワルファリンカリウムと青汁・納豆・クロレラ ②一部のカルシウム拮抗剤(血圧降下剤)とグレープフルーツジュース ③カルシウム剤と骨粗鬆症薬 ④カフェインと喘息の薬(テオフィリン製剤) ⑤アルコールと睡眠導入剤 薬と健康食品・サプリメントの関係 本当は危険? 本当は危険!? マンスリー済衆館だより 希望 第95号(2015年2月号)より 治 療 方 法の比 較

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