知っていればその時役立つ話-その3-

16 今回は歯科、口腔外科治療に使用される金属がアレルギーを引き起こすお話です。 ●お口の中の金属 金属アレルギーで思い浮かべるのは、ネックレスなどの金属が肌に触れて、皮膚が赤く腫れてかゆみがで たり、湿疹ができることではないでしょうか。歯の治療で使用する金属には金・銀・パラジウムなどが使用さ れており、これらの金属が原因でアレルギーが起きることもあります。 ●アレルギーの起こるメカニズム 歯科治療で入れた金属の被せものや詰め物から金属イオンが溶け出すと、体内のたんぱく質と結合しま す。これが体内で異物とみなされると、免疫が過剰に反応してアレルギー症状を引き起こします。(下の図) ●対策 原因となっている金属を除去し、アレルギーを起こしにくい材質のものと取り替えますが、皮膚科疾患の ※1掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)や、歯科口腔外科疾患の※2根尖(こんせん)病巣(びょうそう)な どが原因となっていることもありますので、金属のみならず周辺症状に注意し治療を行います。 ※1 手のひら足の裏にポツポツと水泡(膿)ができて皮がむける状態を繰り返す病気 ※2 歯の根の先に膿が溜まる病気 お口の中に金属をずっと入れていて大丈夫? マンスリー済衆館だより 希望 第109号(2016年4月号)より 顔や全身に発疹が出る 手足の皮がむける 舌が白く ただれる ・味覚の異常・口内炎、口唇炎 ・頭痛、肩こり、立ちくらみ など アレルギー症状 その他、こんな症状も! 4月から保険適応となりました! これまで、大臼歯の治療は金属の被せものしか保険適応ではありませんで した。しかし、2016年4月より、歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有 する患者さまには、金属フリーの白い被せもの(CADCAM冠)を保険治療で行 うことが可能となりました。お気軽にご相談下さい。 金属イオンが溶け出す 金属イオンで変化 したたんぱく質 金属イオンとたんぱく質が結びついて、新しい アレルギー反応を起こさせるたんぱく質に変化 異物と見なされたたんぱく質に免疫が 過剰反応を起こす 対抗 プラネット株式会社資料提供 反応 結合 金属イオンで変化 したたんぱく質 免疫細胞 皮膚や粘膜の たんぱく質 金属イオン 顔や全身に発疹が出る 手足の皮がむける アレルギー症状 4月から保険適応となりました! これまで、大臼歯の治療は金属の被せものしか保険適応ではありませんで した。しかし、2016年4月より、歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有 する患者さまには、金属フリーの白い被せもの(CADCAM冠)を保険治療で行 うことが可能となりました。お気軽にご相談下さい。 金属イオンが溶け出す 金属イオンで変化 したたんぱく質 金属イオンとたんぱく質が結びついて、新しい アレルギー反応を起こさせるたんぱく質に変化 対抗 反応 結合 金属イオンで変化 したたんぱく質 免疫細胞 皮膚や粘膜の たんぱく質 金属イオン

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